H24.10.11 毎日新聞より



県立小児医療センター:移転問題 「移動に時間、不安」意見も 近隣に受け入れ病院なし−−患者家族2次アンケ /埼玉

毎日新聞 2012年10月11日 地方版

 県は、さいたま新都心地区に移転を計画している県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)の患者家族を対象にした第2次アンケート結果を公表した。回答者の5割が過去1年間に緊急に受診したと回答。うち7割が現在地に近い場所に住んでおり、家族らからは「移転した場合、病院までの移動に時間がかかり不安」などとの意見が相次いだ。

 アンケートは、移転後の跡地の活用策などを考えようと、7月中旬から8月中旬にかけて実施。対象は、第1次アンケート後に再調査を希望した家族397人と在宅で治療を受ける167人の計564人で、このうち285人から回答があった。

 結果によると、142人が過去1年間で緊急に外来を受診していた。受診理由(複数回答)は、発熱80人▽呼吸状態の悪化56人▽けいれん発作30人▽医療機器トラブル23人▽出血14人▽意識レベルの低下11人−−などだった。142人中97人は「現在の病院の方が近い」と答えた。

 同センターの移転について尋ねたところ、「身体、精神、経済的に負担が多い」「吸引が必要な子どもの移動は大変だ」などとの意見が上がった。

 また79人は、重い障害を持っていることなどを理由に、同センター以外の病院に受診を拒否された経験があると回答。県はセンター移転後、予約時や重症時以外は近隣の病院に受診することを求めているが、家族らからは「受け入れ病院が少ないと言うよりない。特に夜間は困る」などの意見も出た。

 このほか、在宅や重症の子ども向けショートステイなどの支援施設の設置を求める意見が目立った。県は第3次アンケートを実施した上で、跡地の活用策を検討する方針。【西田真季子】

 ◇予定地、URから取得 県、来月中に売買契約

 県は、15年度までに県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)とさいたま赤十字病院(同市中央区)が移転予定のさいたま新都心8−1A街区の土地を1平方メートルあたり83万4000円で都市再生機構(UR)から取得する考えを明らかにした。11月上旬にURと県で価格を最終決定し、11月中旬に売買契約を結ぶ。9日の県議会企画財政委員会で説明した。

 同街区の現在の所有内訳は、県7448平方メートル▽市1953平方メートル▽UR1万4631平方メートル。このうちUR所有分の約1万平方メートルを県がセンター用地として購入する計画。