6月7日 埼玉新聞より

2012年6月7日(木)

全小児科医が退職の意向 さいたま赤十字病院

 さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)で、小児科の常勤医師4人全員が退職の意向を示し、小児科の対応が必要なハイリスク妊婦の新規受け入れや、小児科専門外来への新規紹介患者の受け入れを一時中止する事態に陥っている。同病院は早期に後任医師を確保したい考えだが、全国的に小児科医不足が深刻化する中、めどは立っていない。

 同病院によると、小児科の常勤医は現在4人で、全員が今夏から秋までの間に退職を希望。病院側は引き留めているが、全員退職する可能性が高いという。退職の理由は明らかにされていない。

 持病や高齢などで出産時に危険が伴う「ハイリスク妊婦」は、未熟児を出産する場合も多い。産婦人科だけでなく小児科の対応も必要となるため、当面はハイリスク妊婦の新規受け入れは困難と判断した。小児科専門外来への新規紹介患者についても、長期診療が必要な患者に迷惑が掛かるとして、受け入れを一時中止している。

 5月下旬にはホームページ上で患者らに現状を報告。同病院総務課の内田紹夫課長は「通常の外来や妊婦の受け入れは引き続き行っている。ハイリスク妊婦も状況によっては受け入れないわけではないが、なるべく別の病院を探していただく方がいいとお知らせしている。一日も早く元の体制に戻せるよう、医師の確保に全力を挙げたい」としている。

 同病院は昨年4月、県から重症の妊婦や新生児に高度医療を提供する「周産期母子医療センター」(県内10カ所)の認定を受けたばかり。県医療整備課は「病院からは医師の確保に努めていると聞いている。現時点では認定の取り消しは考えていないが、状況次第では対応を検討したい」と話している。

  小児科をめぐっては、志木市立市民病院でも3人の常勤医全員が退職を表明。10月以降の体制は決まっていない。

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