23年12月27日の県知事の記者会見

さいたま新都心8-1A街区について

産経
 例の病院の移転の件ですが、いろいろ取材をしてみると、あそこが最初は「にぎわい創出」の目的があったと。病院ができても、そういう「にぎわい的なもの」は残すべきだと主張している人もいるようですが、そうなると困る人もいて、病院に通っている患者の人は、あの辺が車で渋滞したら困るだとか、元々スーパーアリーナみたいな人がたくさん集まるようなところなのに、さらに車が集まって渋滞してしまうではないかとか言う人もいて。難病の人は、だったら公共交通を増やすとかのやり方も対応策としてあるかもしれないけど、難病の人はそういうのに乗せられない人もいたりするということで、そういうふうな、病院移転そのものに反対しているという人もいて、そういう不安を持っている人がたくさんいるようなんですが、そういう人たちをどういうふうに安心させられますか。 
知事
 まず、交通の関係で言うと、新都心に高速道路の出入口があるということで、圏央道が平成26年度に東北道と関越道が結ばれます。同じ時期に上尾道路が圏央道に、ジャンクションでぶつかると。それから、各インターを通じて埼玉中、実はさいたま新都心にアクセスがつながってくるわけです。極端なことを言えば、花園であれば花園から関越道を通って鶴ヶ島に出て、それから圏央道に入って、今度は上尾道路のジャンクションを通じて、そのまま新都心に入ってくるとか、いろんなアクセスが今度は可能になると。
 埼玉中、この新都心というのは、三郷であろうと、いろんな厳しい、特に小児で緊急性のある、そしてまた低体重とか困難な人たちがこの小児センターに、しかもスピーディーに必要に応じて駆け込むことが可能になると。全体益としては抜群に効果があるんですね。
 ただ、現にある蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)の周辺の人たちは遠くなる。これは、もう川越の図書館を閉鎖するときに、困るという議論と同じように、あるいは高校の統廃合をするときに、無くなる方の高校は困るという、この議論と同じようなところがあります。
 しかし、私たちはやっぱり埼玉県益全体の中で、何がメリットがあるのかプラスなのか、というプラスとマイナスは当然あります。それを足し算、引き算してプラスの極大化を狙っているわけです。そして、難病の方が困難というのは、これは蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)にある現の小児医療センターでも、いわゆる難病の方を移動させるのはどこにあっても困難です、どこにあっても。だから難病が困難だということではなくて、難病そのものが移動させることが、いろんな形で困難です。
 問題はやはり、施設の中でのキャパがより大きくなることとか、より充実した医療体制ができることが一番の課題ですから、そういう部分では抜群に拡がるわけです。それを目指しているんです。 
 そして、埼玉中の人たちがアクセスできるような形のポイントとしては、新都心は車を通じても高速道路の出入口にあるということで、もちろん一般の道では渋滞する場面があります。でも、例えば蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)の小児医療センターに、仮に、戸田の人が行くときに当然、大宮を通ったりするわけですから、そこは渋滞があるわけです。だけど、仮に戸田の方が高速道路に乗れば蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)まで行くよりはるかに近い、そういうことになります。あるいは三郷の方が行く場合にはどうなのか。あるいは行田の方が行く場合はどうなのか、いろんなことを考えて、最大のアクセスはむしろ、蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)ではなくて新都心の方だという判断をしていることで、交通問題は基本的にはクリアーしていただけるものだと思っております。
 そして問題は、代わりに現存する小児医療センターに、そのまま何らかの形で規模を縮小して何かを残してくれないか、という話があります。ただ、現時点においては医師や看護師や様々な資機材、施設も要るわけですから、それを二手に分けて、機能を分散させることが、医療にとってどうなのかという話になるとノーと言うことになります。
 これは私の判断というよりも医師の判断になってきます。病院側の判断になってきます。それは病院側の判断を私たちは尊重せざるを得ない。数字的に足して2で割ろうと。7の機能を新都心に持ってきて、3の機能は蓮田(後に「さいたま市岩槻区」に修正)に残そうという話ではありません。やっぱり医師や病院の管理者たちが一番機能的に力を発揮できるのはどういう体制なのかということを重点化するしかない。
 それにはやっぱり今の時点では限られた周産期や小児という非常に枠の狭い、医師の数が少ないエリアに関しては分散させるわけにはいかないと。ただ、やはりいま周産期や小児が少ないですから、そっちの医師を育てようという動きが当然出ているわけですから、いつの日か周産期や小児に関して、医師が増えてくれば場合によってはそういう意味での分院とか、あるいは新たなる高度な小児医療センターとか、そういうのをつくることの可能性はあると思います。
 いずれにしても県が担っているのは、その辺の小児科ではないんです。高度な困難な人たちだけを救う小児センターなんです。これは勘違いしてもらいたくないんです。小児病院は小児病院であるんです、県内に。ただ高度な機能を持つ小児センターというのが少ないんです。それを県が担っているんです。だからこれをもっと充実させる必要があるという、このことに尽きるんです。これは理解していただきたいと思います。
 「にぎわい」について、いろいろお持ちの方々はおられます。しかしもう、にぎわいがならないということは既に証明済みですので、私たちはその議論はもう捨てているつもりです。
 何よりも大事なことは、都市再生機構にはずっと長い間待っていただきました。埼玉県との信頼関係の中で。だからいい時期が来たら、もう処分をしないと、再生機構として処分をしなければいけない。問題はその処分が、切り売りされた時に、そこにペンシルビルが建ったときに、本当にそれでいいかどうか、となったときにそれは困るんです。だから、さいたま市と埼玉県が一緒になってあの空間を維持してきたんです。何とか我慢していただいたんです。しかし、我慢にも限度がありますから、やはりたまたま、さいたま赤十字病院の建て替えと小児医療センターの建て替え時期が重なり、そして県議会でも医療福祉なんかを重点にした考え方なんかどうなんだと、ゼロから考えろという意見もありました。そこで、ゼロから考えて、一番埼玉県に不足している、一番足りないのは何だと言われたら、小児救急と周産期、この二つですから、しかも高度なやつ。それに重点化するというのが、一番の大事なことだということで、そういう判断をさせていただいて、したがって県議会でもそのことを提案させていただき、それなりに議論をしていただいて、そして、土地の鑑定のための予算もお認めいただいて、着実に物事が進んでいる、こんなふうに考えているところです。