2013年

11月

06日

H25.11.6 東京新聞 

【埼玉】

小児医療センター移転問題 患者「家族の会」 県に要望書

県の担当者に要望書を提出する「家族の会」の佐々木幹さん(右)=県庁で

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 県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)の移転計画をめぐり、上田清司知事が、センターの医療機能の一部を現在地に残す方針を表明して一年八カ月が過ぎた。だが、何を残すのかはいまだ決まっていない。センターの移転撤回を訴えている患者の父母らは五日、「せめて現在地に残す機能については、患者家族の意見を反映してほしい」として、県との意見交換会の開催を求める要望書を県に提出した。 (増田紗苗)

 提出したのは「県立小児医療センター存続を求める家族の会」。この日は、同会事務局の佐々木幹(もとき)さん(36)=上尾市=らが県庁を訪れ、県病院局小児医療センター建設課の村田暁俊(あきとし)課長に要望書を手渡した。

 県は二〇一一年六月、同センターとさいたま赤十字病院をさいたま新都心(同市中央区)の「8-1A街区」に移転する計画を発表したが、センターの患者家族らは「難病の子どもの命に危険が生じる」などと反発。上田知事は昨年二月の県議会定例会で、医療機能の一部を現在地に残す方針を表明した。

 県は、センターの外来患者を対象に昨年度に実施したアンケートを基に、現在地で対応が必要な重症児数などを分析し、現在地に残す機能や職員の体制を検討中という。

 一方で、「家族の会」代表の藤田けい子さん(41)=伊奈町=は「(知事の発言から)一年八カ月が過ぎたが、進展がなく不安な状態が続いている。患者の視点で気付くことも多いので、検討段階で当事者の声を聞いてほしい」と訴えている。

 県は、移転後の新病院は一六年度中の開院を目指している。患者家族からは、現在地では新生児集中治療室(NICU)や救命救急の存続を求める声があるが、村田課長は「医師の確保が難しく、高度医療の機能を二カ所に分散するのは難しい」としている。

◆議事録など黒塗り 開示を求めて都内の男性提訴

 県立小児医療センターの移転に関する議事録などの情報公開請求に対し、県が大部分を黒塗りにして開示したのは違法だとして、東京都杉並区のジャーナリスト三宅勝久さん(48)が五日、一部不開示決定の取り消しを求める訴えをさいたま地裁に起こした。

 訴状によると、三宅さんは昨年五月、県が同センターの移転を発表した二〇一一年六月の前後に県幹部らが行った会議の議事録などを情報公開請求した。県は開示したが、議事の内容など大部分は「(公開すると)自由で率直な意見交換が困難になる」などとして黒塗りにされていた。

 三宅さんは「公共性の高い県立病院の移転についての情報を、一部不開示とするのは正当性がない」などと主張している。

 県の担当者は「開示内容は適正な手続きで決めた。裁判への対応は訴状を見て判断したい」としている。

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署名活動も実施いたしました

移転に伴う署名を集め、埼玉県に提出致しました。

以下、毎日新聞の抜粋では有りますが、転載させて頂きます。

 

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◇県病院局「周産期医療充実のため」


 重篤な症状の子どもに高度医療を提供するさいたま市岩槻区の「県立小児医療センター」(300床)を、中央区のさいたま新都心地区へ移転する計画が揺れている。県は、出産前後の母子を対象にする周産期医療機能の併設などで新都心地区を新たな医療拠点とする方針だが、センターに子どもを通わせる地元保護者らを中心に「利用しにくくなる」として移転に反対の声が上がっている。【西田真季子】

 

 県が昨年12月17日に岩槻区で開いた説明会には住民約160人が参加した。計画ではセンターが南へ約10キロ移ることになる。蓮田市に住む女性(34)は、体調管理が欠かせない4歳の娘を、多い月には10回近くリハビリや検査に通わせている。「移動距離が長くなれば容体の急変が心配」と話す。

 

 他の母親たちからも「新都心周辺は慢性的な渋滞があり、介助が必要で車でしか移動できない子どもたちの命にかかわる」などの声が上がった。高度医療を受けるため、通院できる場所に引っ越してきたという家族もいる。

 

 同月21日には、伊奈町に住む母親らが現在地での存続を求める約1万5000人分の署名を県病院局に提出。地域の住民や母親らでつくる「小児医療センターの存続を求める会」(佐藤猛会長)によると、さいたま、蓮田などで計約5万人の署名が集まっているという。

 センターは県内で唯一の小児専門の高度医療病院として、83年に開設された。命に関わる重篤な症状をみる3次医療に加え、02年からは、より軽度な2次医療も受け持っている。

 県病院局は「県内の医療課題の一つとして、周産期医療の充実がある。新都心は交通の便が良く医師が集まりやすいなど、総合的に考え移転を決めた。今後もセンター利用者や地元住民への説明会を続けていきたい」としている。